【IT】何でも計測すれば良い訳ではない(2)

ブログを読んだ方からの反響がありましたので、引き続きこちらのテーマで書きたいと思います。

以前、「業務の定性化」「業務の定量化」が必要というお話をさせて頂きましたが、少し詳しく書かせて頂きます。

業務の定性化

「なぜその業務が発生しているのか?」「なぜその業務を継続する必要があるのか?」について考えるステップとなります。長期的に継続している業務はこの2つのポイントが担当者に引き継がれていないことが多く、別の言葉でいうと「意味も分からず作業を行っている」ということです。もう一度そこを振り返ることで、現状では必要ない作業であったり、もっと別の方法で対応できる場合も多く、それを検討するには一つ上流の業務フローについて考える必要があります。

これらの定性化については、自社内で行うことがベストですが、目の前の業務に追われる、他部門の業務フローがわからないなど、工数を要したり多角的な視点で業務を捉えることが難しいとの声を多く頂いております。そういった中で業務のDXやシステム導入時には「外部の目」「外部の手」として活用いただく場面が増えてまいりました。

業務の定量化

業務の定量化とはそれぞれの業務タスクにおいて、インプット・アウトプットの量を数値化することで、その業務負荷や業務効率を計るステップとなります。

なぜ思った通りのアウトプットが出て来ないのか?その要因を探るために各タスクに測定ポイントを設けて数値化し検討する、といった方法はよく取られます。間違ってはいないのですが、長期化すると測定ポイントが増える一方で、逆にその計測作業が本来やるべき業務を圧迫するといった本末転倒なことが起こり始めるのです。そもそもの「業務の定性化」を行うタイミングを逃すとこうした状態となっていきます。

「業務の定性化」「業務の定量化」は一定期間で見直しを行うこと

企業の業種と業態、そして規模や業務量によってその期間は違ってくると思いますが、「業務の定性化」「業務の定量化」は一定期間で見直しを行うことをお勧めしています。IT・システムを導入するタイミングは、どのような場合でもこの見直しが必要なため、常日頃から見直しを行われている企業様は導入までの時間が短く、かつIT・システムの有効活用が進みやすいものです。